【お金の終活】全財産をリスト化!預貯金・保険・不動産を漏れなく整理する資産目録の作り方

資産目録は、あなたの「お金の地図」です。預貯金・証券・保険・不動産・負債・ポイントやデジタル資産まで、所在と連絡先、名義、残高、書類の置き場所を一枚に“見える化”します。これだけで緊急時の判断が速くなり、家族の不安や相続トラブルの多くを未然に防げます。

本記事は、今日から作れる実務直結の手順を解説します。着手前の準備、項目別の洗い出し、表のひな形、セキュリティと保管、家族への共有、7日間で完成させるミニ計画まで、迷わず作成できるよう具体化しました。制度や税は変更され得るため、最終判断は公的情報や専門家に確認してください。

  1. 資産目録とは(作る目的と効果)
  2. 着手前の準備(範囲・定義・ルール)
  3. ステップ1|預貯金(銀行・ゆうちょ・ネット銀行)
    1. 口座一覧の作り方(必須カラム)
    2. 休眠口座・使途不明引落の対応
    3. ネット銀行・ゆうちょの注意点
  4. ステップ2|証券・投資信託・NISA・iDeCo
    1. 証券口座の集約と“見る口座”
    2. NISA・iDeCoの把握ポイント
    3. 評価額の扱い
  5. ステップ3|保険(生命・医療・がん・火災・自動車)
    1. 受取人・指定代理請求の確認
    2. 証券のデジタル化
    3. 解約・減額時の注意
  6. ステップ4|年金・退職給付・企業年金
    1. 「ねんきん定期便」の活用
    2. 企業年金の問い合わせ先
  7. ステップ5|不動産・動産(自宅・土地・賃貸・駐車場)
    1. 登記情報・評価証明
    2. 管理費・修繕積立金の把握
    3. 賃貸契約の引継ぎ
  8. ステップ6|負債・連帯保証・カード・公共料金
    1. 借入一覧のカラム例
    2. リボ・分割払いの棚卸し
    3. 連帯保証の把握
  9. ステップ7|デジタル資産(ポイント・マイル・暗号資産・サブスク)
    1. ポイント・マイルの失効対策
    2. 暗号資産の復元手順メモ
    3. SNS・メール・クラウド
  10. 相続準備に役立つ付帯資料(写しをセット)
    1. 評価基準日の統一
  11. 資産目録ひな形(コピペOKの表)
  12. セキュリティと保管(更新運用の設計)
    1. 権限設計
    2. バックアップ
    3. 更新サイクル
  13. 家族への共有(取り出しマップ)
    1. 緊急時カード(財布サイズ)
    2. 共有範囲の決め方
  14. 7日間で完成させるミニ計画
    1. 30日フォローアップ
  15. よくある失敗と回避策
    1. データの正確性を保つコツ
  16. まとめ(資産目録は“家族への安心パス”)
    1. 今日の一歩(5分版)
  17. よくある質問(FAQ)

資産目録とは(作る目的と効果)

資産目録は、資産と負債の全体像を一覧で管理するための“台帳”です。口座や契約の散在を防ぎ、本人にも家族にも「どこに何があるか」を即時に伝えられます。救急搬送・災害・急な入院といった場面で、支払い停止や必要な連絡が速やかに行えることは、想像以上の安心につながります。

もう一つの効果は、ムダの削減です。使っていない口座や重複する保険が可視化され、解約や集約の判断が容易になります。結果としてキャッシュフローに余裕が生まれ、老後資金ややりたいことへ回せる“余白”が増えます。

着手前の準備(範囲・定義・ルール)

最初に「対象範囲」と「記入ルール」を決めると、迷いが激減します。対象は、〈預貯金/証券・NISA・iDeCo/保険(生命・医療・損害)/年金・退職金/不動産・賃貸契約/負債・連帯保証/デジタル資産(ポイント・マイル・暗号資産・サブスク)〉まで含めましょう。

記入ルールは、名義/連絡先/残高(評価基準日)/書類所在/解約・問い合わせ先/更新日を共通項目として揃えます。口座番号や住所は全桁を書かず、末尾4桁など一部伏せる方針にすると安全です。

準備物:通帳・証券明細・保険証券・マイナンバーや年金関連通知・不動産登記事項の写し・各種ログイン情報(手順のみ)・封筒/クリアファイル・付箋・マーカー

ステップ1|預貯金(銀行・ゆうちょ・ネット銀行)

まずは最も数が多い「口座」を洗い出します。通帳・キャッシュカード・アプリを手掛かりに、金融機関名・支店・科目・名義・末尾4桁・残高・自動引落の有無・解約/問い合わせ先を記録します。給与受取や公共料金の引落がある口座には「重要」を付け、うっかり解約を避けます。

休眠予備軍の口座は、主口座へ集約してスリム化を検討します。ネット銀行はログイン手段や二要素認証の方式が家族にとって障壁になりやすいため、復旧手順(電話窓口・本人確認書類)をメモで添えておきましょう。

口座一覧の作り方(必須カラム)

金融機関/支店・科目/名義/口座番号末尾4/残高/評価基準日/自動引落(あり・なし・内容)/書類所在/問い合わせ先/更新日

休眠口座・使途不明引落の対応

1年動きのない口座は「解約候補」に付箋。見覚えのない引落は、通帳メモに略称→正式名を記録して「見える化」します。

ネット銀行・ゆうちょの注意点

ワンタイムパスや合言葉の位置づけを「手順」で共有。パスワード“そのもの”は書かず、保管先と復旧の流れを残します。

ステップ2|証券・投資信託・NISA・iDeCo

証券は評価額が変動するため、評価基準日を明記して記録します。証券会社・口座種別(一般/NISA/特定)・主な銘柄/ファンド・評価額・受渡先口座を表にします。iDeCoは運営管理機関と掛金、受給開始予定、暴落時の対応方針メモ(例:長期・積立継続)も残すと家族が安心です。

複数社に分散している場合は、年1回の「名寄せ日」を決めて最新化します。特定口座の年間取引報告書・NISAの残高報告書は、決算書類フォルダにまとめ保管を。

証券口座の集約と“見る口座”

取引は1〜2社に集約し、評価確認の“見る口座”を決めると管理負担が下がります。手数料・ツール・サポートで選定を。

NISA・iDeCoの把握ポイント

制度枠・運用先・残高・受給方法・受取人(死亡給付)を併記。長期前提なら「売らない基準」も明文化します。

評価額の扱い

相続やレポート用は「評価基準日ベース」で統一。変動資産は%比率も併記すると全体バランスが見えます。

ステップ3|保険(生命・医療・がん・火災・自動車)

保険は「受取人・保険金請求先・契約者/被保険者・保険期間」が要点です。証券番号やサポート窓口、クレジット払いのカード名義も書き、事故/入院時の“最初の連絡先”を目立つ場所に記します。重複契約や過大な特約は、目録をきっかけに見直しを。

火災・地震保険は更新時期を大きく表示。自動車は等級・保険開始日、ロードサービス電話も併記します。共済・団体保険は退職時に失効する場合があるため、ライフイベントの更新を忘れずに。

受取人・指定代理請求の確認

受取人の氏名表記・続柄・連絡先を最新化。指定代理請求の設定がある場合は、対象者と条件を明記します。

証券のデジタル化

紙証券は写真+PDF化して保管。正式な請求には原本が必要な場合もあるため、原本所在を必ず記録します。

解約・減額時の注意

解約返戻金・保障の空白リスク・告知義務違反など、影響をメモ化。変更前に比較表を作ると判断が安全です。

ステップ4|年金・退職給付・企業年金

公的年金は基礎年金番号、最新の見込額、照会先(ねんきんダイヤル等)を記録。企業年金・確定給付型は担当窓口、確定拠出型は運営管理機関・商品配分・支給開始予定を記します。退職金規程や退職給付の見込に関する資料も同フォルダへ。

遺族年金や死亡時の手当は、請求期限や必要書類がシビアです。提出先と期限を赤字で明示し、戸籍・住民票・源泉徴収票などの取得先も併記します。

「ねんきん定期便」の活用

最新便をスキャンし、台帳に“見込額”と受給開始年齢を転記。未納・未加入期間があれば追納/確認のメモを残します。

企業年金の問い合わせ先

退職済みでも連絡窓口は存続します。基金名・基金番号・事務局電話・WebポータルURL(文字列)を控えます。

ステップ5|不動産・動産(自宅・土地・賃貸・駐車場)

不動産は、所在・種別・地積/床面積・持分・登記事項、固定資産税の納付情報、ローンの有無、管理会社や管理組合の連絡先を一覧化します。境界や越境、残置物の特記事項があればメモ欄に。

賃貸中の物件は、賃借人情報・賃料・敷金・契約更新日・滞納の有無・管理委託の範囲を記録。駐車場・トランクルームも「契約者名・解約通知期限」を忘れずに。

登記情報・評価証明

登記事項要約書、固定資産税課税明細書の写しを添付。家屋番号・地番は住所表記と異なるため、両方を併記します。

管理費・修繕積立金の把握

区分所有は毎月の管理費・修繕積立金・滞納の有無を明記。長期修繕計画の概要も家族に共有しましょう。

賃貸契約の引継ぎ

契約書の所在、鍵・保証会社連絡先、原状回復ルールを台帳に。明け渡し時の立会い先も記します。

ステップ6|負債・連帯保証・カード・公共料金

借入は「貸付元・契約番号末尾・残高・金利・返済日・保証人/連帯保証・担保の有無」を記録。住宅ローン・自動車ローン・教育ローン・カードローン・リース・社内貸付まで漏れなく洗い出します。延滞の有無と対応状況も明記します。

クレジットカードは枚数が増えがちです。年会費・引落口座・ETC・家族カード・サブスク紐づけを整理し、不要カードは計画的に解約。公共料金・携帯・プロバイダの支払い手段も一覧で「名寄せ」しましょう。

借入一覧のカラム例

貸付元/契約番号末尾4/残高/金利/毎月返済額/返済日/担保/保証人/連絡先/書類所在/更新日

リボ・分割払いの棚卸し

「残高・手数料率・完了予定月」を表にし、繰上返済の可否と効果を計算。不要な自動リボは停止します。

連帯保証の把握

保証契約は重大。契約書の所在と連絡先、保証の範囲(極度額)を必ず明記し、家族と共有します。

ステップ7|デジタル資産(ポイント・マイル・暗号資産・サブスク)

見落としがちなのがポイント・マイル・サブスク。サービス名・会員番号・残高・有効期限・解約窓口を記録し、失効前に家族へ移行/使用する方針を決めます。動画/音楽/クラウド/アプリのサブスクは、更新日と支払い手段を明示して停止漏れを防ぎます。

暗号資産は「取引所・ウォレット種別・保管方式(カストディ/自己管理)・復元方法(シードフレーズ所在)・2FAの再設定手順」を“手順として”残します。秘密鍵やシードの“生情報”は書かず、封緘保管と共有範囲の限定が原則です。

ポイント・マイルの失効対策

失効月のカレンダー登録、家族合算/移行の可否を台帳に。優先消化ルール(古い順)を決めておきましょう。

暗号資産の復元手順メモ

復元は「端末→ウォレットアプリ→リカバリー語→2FA再設定」の順序を記述。封筒に“手順のみ”を入れ、保管場所を台帳に。

SNS・メール・クラウド

レガシー連絡先・メモリアル化・削除方針を各サービスで設定し、台帳に反映します。

相続準備に役立つ付帯資料(写しをセット)

資産目録に“力”を与えるのが付帯資料です。通帳の表紙と直近1年の写し、証券の残高報告、保険証券のコピー、固定資産税課税明細、登記事項要約書、年金見込額通知、借入契約書の写しをひとまとめにします。

税務や手続きで求められる書類の所在を「取り出しマップ」に集約し、家族代表・税理士・司法書士へ連絡すれば、そのまま実務が進む状態を目指します。

評価基準日の統一

残高と評価額は“同じ日付”で更新し、表頭に<評価基準日:YYYY/MM/DD>と明記。比較・申告時の齟齬を防ぎます。

資産目録ひな形(コピペOKの表)

以下はWordPressにそのまま貼れるサンプルです。CSV化する場合は、見出し行を列名にして管理してください。口座番号等は末尾のみ、連絡先は部署名と電話、WebはURL文字列で十分です。

※相続・税制は変わるため、実際の申告や名義変更は専門家へご相談ください。

分類 名称/金融機関 名義 識別(末尾) 残高/評価額 評価基準日 重要メモ 書類所在 連絡先 更新日
預貯金 〇〇銀行 △△支店 普通 山田太郎 1234 1,250,000円 2025/08/31 給与受取・電気/水道引落 金庫A/通帳1 0120-xxx-xxx 2025/09/01
証券(NISA) □□証券 山田太郎 3,950,000円 2025/08/31 積立投信3本 決算書類F サポート窓口 2025/09/01
iDeCo 運営管理機関:◇◇ 山田太郎 契約末尾 5678 2,100,000円 2025/08/31 60歳〜受給予定 決算書類F サポート窓口 2025/09/01
保険(終身) ABC生命 契約者:太郎/被保険者:太郎 証券末尾 4321 死亡3,000万円 受取人:花子 保険バインダー 0120-yyy-yyy 2025/09/01
不動産 自宅:東京都◯◯区◯◯ 山田太郎 地番xx-xx 固定資産税年額 12万円 2025年度 持分1/1、抵当なし 登記事項・課税明細 区役所/法務局 2025/09/01
負債 自動車ローン 山田太郎 契約末尾 9898 残高 650,000円 2025/08/31 金利2.3%/返済日27日 借入フォルダ カスタマー窓口 2025/09/01
デジタル 暗号資産(取引所:XYZ) 山田太郎 UID末尾 0012 評価 300,000円 2025/08/31 復元手順は封緘B参照 封緘B サポート窓口 2025/09/01

セキュリティと保管(更新運用の設計)

資産目録のリスクは「情報漏えい」と「古くなること」です。保管は耐火金庫+クラウドの二重化、共有は“所在と手順のみ”、秘密情報は封緘で物理管理が原則。紙には更新日を大きく記し、古い版は破棄します。

デジタルはファイル名に日付を入れ、アクセスは家族代表と必要専門職に限定。改ざん防止にPDF保存、編集用はスプレッドシートの履歴管理を活用します。

権限設計

「閲覧のみ(家族)/編集可(本人・代表)/参照期限付き(専門職)」の三層で。共有リンクは期日で失効させます。

バックアップ

クラウド+USB暗号化+紙。災害時の分散保管(別宅)を1セット用意すると安心です。

更新サイクル

年2回(誕生月・年末)を“総点検日”に設定。引越・退職・結婚・死亡・大きな売買時は臨時更新します。

家族への共有(取り出しマップ)

家族が迷わない最大のコツは「場所の共有」です。金庫の位置、鍵、パス手順、担当者の電話を1枚の“取り出しマップ”に。実物の所在(箱・棚・ファイル名)を記したナビ地図を、冷蔵庫裏や金庫扉の内側など、目に触れにくい位置に貼ります。

共有は「読む会」を10分だけ実施し、緊急時の最初の電話先・停止すべき支払い・重要書類の順番を口頭確認。強要せず、誰が何をするか役割だけ合わせます。

緊急時カード(財布サイズ)

氏名/家族代表TEL/かかりつけ医/金庫の場所/資産目録の所在/延命治療の希望(簡易)

共有範囲の決め方

家族全員に“所在”を共有、詳細は代表者とバックアップ担当の二人に限定するのが現実的です。

7日間で完成させるミニ計画

完璧を目指すより、まずは“動く台帳”に。以下の7日プランは各20〜30分で前進できます。終えたら家族に「資産目録ができた/所在はここ」とだけ伝えます。

保留は“△”を付け、30日以内に追補。未確定は空欄にせず「調査中」と記し、次回のToDoに載せます。

タスク 成果物
1 分類表を作る(預貯金/証券/保険/不動産/負債/デジタル) 台帳の雛形
2 預貯金を全件記入(末尾4・引落・問い合わせ) 口座一覧
3 証券・NISA・iDeCoの評価基準日で転記 運用一覧
4 保険(受取人・証券番号・請求連絡先)を整理 保険台帳
5 不動産・固定資産税・借入の写し添付 物件/負債フォルダ
6 デジタル資産・ポイント・サブスクを棚卸し ID一覧(手順)
7 取り出しマップ作成→保管→家族に所在共有 運用開始

30日フォローアップ

休眠口座の解約・カードの解約/集約・保険の重複見直し・相見積もり(買取/保険/通信)を順に実行します。

よくある失敗と回避策

ありがちな失敗は、①古い版が残り混乱、②口座番号を全桁記載、③デジタル資産の復元情報不足、④受取人の未更新、⑤相続で揉めやすい不動産の持分メモ欠如、の5つです。版管理・マスキング・手順共有・受取人点検・登記事項添付で回避できます。

もう一つは「名寄せ不足」。公共料金やサブスクの支払いカードがバラバラだと停止漏れが発生します。支払手段を1〜2枚に統一し、台帳に“ひも付け”列を追加して視覚化しましょう。

データの正確性を保つコツ

評価基準日を固定し、数値は切り上げ/切り捨てルールを表頭に明記。出典(通帳/明細の年月)を備考へ残します。

まとめ(資産目録は“家族への安心パス”)

資産目録があれば、緊急時の最初の30分が静かになります。どこに電話し、何を止め、何を支払うか――家族が迷わないだけで、体験は大きく変わります。今日、ひな形に“預貯金だけ”でも書き始めれば、すでに半歩前進です。

必要十分で始めて、年2回アップデート。60点で運用開始→更新で100点が、最も現実的な「お金の終活」です。

今日の一歩(5分版)

  • 預貯金の「金融機関・支店・末尾4・引落」を紙に3行で書く
  • 保険の「受取人」を1件だけ確認して台帳へ反映
  • 資産目録ファイルに<評価基準日>を設定
【注意】本記事は一般的な情報提供です。税務・法務・社会保険・不動産・金融商品に関する最終判断は、必ず最新の公的情報や有資格の専門家(税理士・弁護士・司法書士・社会保険労務士・宅建士・FP等)にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

資産目録づくりでつまずきやすいポイント(棚卸しの範囲、更新頻度、セキュリティ、家族共有、海外口座・暗号資産・ポイントの扱い、評価基準日の決め方など)をQ&Aでまとめました。制度・相場は変わるため、最終判断は公的情報や専門家にご確認ください。

Q1. まず何から書けばいい?いきなり“全部”は無理です…

最短ルートは預貯金→保険→固定費(引落)の3点セット。各1ページでOK。評価基準日を入れ、未確定は「調査中」と明記して先へ進みましょう。

Q2. 更新頻度はどのくらい?

年2回(誕生月・年末)を推奨。引っ越し・退職・大口売買・家族構成の変化は臨時更新。表頭に<評価基準日>を必ず記載します。

Q3. セキュリティが不安。どこまで書くべき?

口座番号・契約番号は末尾4桁まで。パスワードは書かず、保管先と復旧手順のみ。紙は耐火金庫、データはクラウド+暗号化USBの二重化で保管します。

Q4. 家族にはどこまで見せればいい?

全員に共有するのは所在と取り出し手順。詳細は代表者とバックアップ担当の2名に限定。専門職は閲覧期限付きの共有が安心です。

Q5. 休眠口座や用途不明の引落が多い…どう対処?

1年動きのない口座は「解約候補」に付箋。用途不明の引落は明細の略称を正式名に直してメモ化し、主口座に名寄せします。

Q6. NISA・iDeCo・投信は評価が日々変わるけど、どう記録?

評価基準日を決めて、その日の評価額と比率を記録。年2回の“名寄せ日”に各社の報告書で更新すると管理が楽です。

Q7. 保険は何を最優先で書く?

受取人・請求窓口・契約者/被保険者・保険期間。加入の目的(万一・医療・資産形成)と更新/満期も併記し、重複は見直し対象に。

Q8. 不動産は住所だけで足りる?

住所+地番/家屋番号、登記事項(持分・抵当)、固定資産税情報、管理会社/組合の連絡先まで。区分所有は管理費・修繕積立金も記録します。

Q9. 負債や連帯保証は書きづらい…

こそっとでも可。相続や清算に直結するため、貸付元・残高・金利・返済日・担保・保証人は必ず。連帯保証は極度額と契約書の所在を赤字で。

Q10. 暗号資産・ポイント・マイルはどう扱う?

サービス名/会員番号/残高/有効期限/解約先を記録。暗号資産は取引所・ウォレット種別・復元手順のみ(秘密鍵は書かない)。ポイントは失効月をカレンダー登録。

Q11. 海外口座や外貨は?

銀行名・国・口座種別・通貨・評価基準日のレート換算額・税務上の留意点をメモ。現地連絡先とログイン復旧手順も必須です。

Q12. 目録と遺言・任意後見・財産管理委任の関係は?

資産目録は台帳、遺言は分配の指示、任意後見/財産管理委任は判断不能時の代理の枠組み。役割が違うため、併用が最も安全です。

Q13. 安全に家族へ渡す“合言葉カード”って?

財布サイズの緊急カードに、家族代表TEL・かかりつけ医・金庫/台帳の所在・復旧手順の在りかを記載。パスワード自体は書かないのが原則です。

Q14. 紙とデータ、どちらで作るべき?

両方が最適。編集はスプレッドシート、配布はPDF、保全は紙+耐火金庫。古い版は破棄し、最新版のみアクセスできる運用に。

Q15. 今日5分でできる最初の一歩は?

①預貯金の主口座1件を表に記入、②保険1件の受取人を確認、③表頭に<評価基準日>を記載。ここまでで運用開始の60点です。



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